グループ面接練習②



10月22日(金)の3年生グループ授業の日。おうちフリースクールでぃありすでは「グループ面接練習会」を実施しました。

前回のグループ面接練習①の様子は下記の記事よりご覧ください。

第1回目のレッスンで学んだ「つたえる、うけとるちょっとしたコツ」を思い出しながら、2回目の22日はいよいよ実践練習です。

面接の入退室から簡単な質疑応答まで、ひとつひとつ行為の意図を理解しながら身につけていきます。

面接のようなかしこまった場に不慣れな生徒さんは、最初は「自分にできるだろうか」と心配する発言もありました。でも大丈夫。反対にこのような場が初めてじゃないよという生徒さんの様子から吸収しながら、最後にはみーんなよくできるようになっていました。ハナマル!


面接のメインディッシュは質疑応答の部分です。

入退室やお辞儀の作法は、あくまでもそこにいたるまでの前菜でしょうという人もいます。

が、私はこの前菜マナーをきちんと身につけることは、生徒さんにとって大きなプラスになると考えています。その理由は2つ。

1つ目は、「安心してメインディッシュの質疑応答に集中するため」です。大切なのは質疑応答の部分だよと言っても、そこにいたるまでの入室→着席でドキドキしてしまうようだと、質疑応答どころじゃなくなってしまう。反対に、「これだけできれば大丈夫でしょう」という最低限の入室作法が無意識にできるくらいに身につけておければ、生徒さん達は思う存分質疑応答に集中できる。生徒さん達には「面接を採点と思わないこと。学校の先生があなた達のことをよく理解するためにつくってくれている時間だよ」と伝えています。生徒さんには高校の先生に自分の思いをのびのびと伝えてもらって、20分間で先生達と仲良くなってきてもらいたい、温かな時間を共有してきてもらいたいと思っています。その達成のためにできる準備のひとつが入退室や挨拶の練習だと思っています。

2つ目の理由は、今後の人生を豊かに歩んでもらうため。最近は、公の場に足を踏み入れる際の入退室マナーやお辞儀の指導なんて不要だよという声も少なからず見聞きするようになりました。大切なのはその子の中身だよ、人に注目されると緊張してしまう子もいるし、大きな声で挨拶するのが苦手な子もいるんだから、その子達にもっと配慮しようよと。

でも本当にそうなのかなと私は思います。

我々教育者が「そうだね、緊張するよね。君の気持ちはよくわかる。挨拶よりも大切なのは君の中身だもんね」と天井をつくってしまうことが本当に子ども達のためになるのかなと、令和の新しい教育価値を語る人々の主張を前に、懐疑的に自問自答する段階で私は足踏みしています。

確かに軍隊みたいなカクカクしたお辞儀も、教室の壁が揺れる程の大きな声での挨拶は全国民必須ではありません(個人的にはきらいじゃないけど)。でも、この先彼らが80、90年生きていく道のりを、よりよく、より豊かなものにしていくための一番の秘訣は、やっぱり気持ちのいい挨拶とマナーなんじゃないかなって私は思います。

挨拶が本当に苦手な子もいてもいいと思います。その子達を「なってない!」と突き放すのは絶対にアウトです。大切なのは「苦手です」とサインを出してくれた子に「じゃぁ何度でも一緒に練習しようか」と寄り添う事だと思います。「できないんだね、じゃぁ無理しなくていいよ」と言うのは真の優しさではないと思う。挨拶ひとつきちんとできるだけで人間の可能性や人とのつながりって10倍も100倍も広がるから。この教室に通う子達、私と出会ってくれた中学生のみんなには、絶対に豊かな人生を歩んでほしい。それに、挨拶ができない理由というのは9割方子どもの個性のせいじゃないと思うぞ。ちゃんとお手本にできる人がいて、安心して練習できる環境があれば、ほとんどの子はあたり前に挨拶やマナーをきちんと身につけます。「最近の子はコミュニケーションが上手じゃないよね」と先日知人に言われました。私は、申し訳ないと感じました。今の若い子達が社会に出たときにコミュニケーション能力に欠落があると評価されているのだとしたら、それは彼らの育成にかかわった我々教育者に大きな責任があります。挨拶の指導、人との関わりについてもっとちゃんと伝えていかなきゃいけないな。今の若い子達がコミュニケーションが下手と言われる原因について私が勝手に思っていることは、彼ら彼女らが”遠慮を強いられた世代”だからじゃないかと思っています。先生たち忙しそう。今話しかけたら迷惑なんじゃないかって。優しいから空気を読んで、なるべく大人に迷惑をかけないようにと育ってきたからそうなったんじゃないかなーって勝手に思っています。その証拠にみんなすごく優しいですもの、今の10~20代。


脱線しました!11月度はいよいよ個人面接月間です。今月からは生徒さん全員とマンツーマンで面接練習をおこなっていきます。でぃありす上尾の面接練習はひとあじ違うぞ。「自分のことを話すって気持ちいぃ!」「面接って楽しい!」って生徒さんが言ってくれるので私も嬉しいです^^

おうちフリースクールでぃありすの進路学習、今後もお楽しみに!


おうちフリースクールでぃありす

埼玉県桶川市のおうちフリースクール。 中学生の生徒さんを対象とした 学習支援を承っております。 ★2022年3月24日よりスクールの運営をお休み中です★